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2026.07.26 公開

猫が寝てばかりで心配…正常な睡眠と「隠れ炎症のサイン」の見分け方

猫が寝てばかりいるのは、病気のサイン?

結論からいうと、猫が長く眠ること自体はまったく普通のことです。猫はもともと1日の大半を寝て過ごす動物で、成猫で12〜16時間、シニア猫や子猫なら20時間近く眠ることも珍しくありません。雨の日や冬場はさらに長くなります。

「寝てばかりで心配」と感じたとき、本当に見るべきポイントは睡眠時間の長さではありません。「寝ている以外の時間の過ごし方が、以前と変わっていないか」です。

「いつもの長い昼寝」と「気になるサイン」の見分け方

次のような変化が寝てばかりの様子と重なっている場合は、単なる休息ではない可能性があります。

じつはこれらは、猫が痛みや不調を隠すときに出やすい行動の変化です。猫は本能的に弱みを見せない動物なので、「鳴いて痛みを訴える」ことはほとんどありません。「やらなくなったこと」こそが、猫にとって精一杯のSOSなのです。

知られていない事実:シニア猫の関節炎は「ほぼ全員」

あまり知られていませんが、高齢の猫にレントゲン検査を行うと、大多数に関節の変化が見つかるという報告があります。それでも猫はジャンプを静かにやめるだけで、痛そうな顔ひとつ見せません。

「年のせいでよく寝るようになった」と思っていたら、実は関節の痛みで動きたくなかった——これは獣医療の現場でとてもよくあるすれ違いです。そして体のどこかでくすぶる慢性的な炎症は、時間をかけて腎臓など他の臓器の負担になることもわかってきています。だからこそ、早めに気づいて対処することに意味があります。

受診を考える目安

以下にあてはまる場合は、様子見をやめて動物病院に相談することをおすすめします。

受診の際は「いつから・どんな変化があったか」をメモしていくと、診察が格段にスムーズになります。

ブリー
2分でできる「サイレントサイン」チェック

うちの子の様子が「いつもの昼寝」なのか「隠れたサイン」なのか、客観的に整理したいときは、無料のチェックツール「CSSC(Cat's Silent Sign Checker)」をどうぞ。関節・口腔・消化器・皮膚・腎臓の5系統をタップで整理でき、結果はそのまま獣医師さんに見せるメモにできます。

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参考にした情報
記載の目安や数値は、以下の学術文献・診療ガイドラインを参照しています。本記事は獣医師による監修を受けたものではなく、診断の代わりにはなりません。
  1. Hardie EM, Roe SC, Martin FR. Radiographic evidence of degenerative joint disease in geriatric cats: 100 cases (1994-1997). J Am Vet Med Assoc. 2002;220(5):628-632.(12歳以上の猫100頭の90%に関節の画像所見)
  2. Cross-sectional study of the prevalence of radiographic degenerative joint disease in domesticated cats. Veterinary Surgery. 2010;39(5):535-544.(年齢を問わず無作為に選んだ猫100頭の92%に画像所見。跛行として気づかれるのはごく一部)
  3. Clarke SP, Mellor D, Clements DN, et al. Prevalence of radiographic signs of degenerative joint disease in a hospital population of cats. Vet Rec. 2005;157(25):793-799.
  4. AA-amyloidosis in cats (Felis catus) housed in shelters. PLOS ONE. 2023;18(3):e0281822.(慢性炎症で血中SAAが高い状態が続くと、腎臓などにアミロイドが沈着する。シェルター飼育の短毛猫で52〜73%という高い保有率が報告されている)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、獣医師による診断の代わりになるものではありません。愛猫の体調に不安があるときは、動物病院にご相談ください。